ネットワーク検知からリスク理解へ:NDR再定義に対するVectra AIの見解

2月2,2026
Mark Wojtasiak
製品研究・戦略担当上級副社長
ネットワーク検知からリスク理解へ:NDR再定義に対するVectra AIの見解

ガートナーは最近、『ネットワーク検知・対応(NDR)を中核的なセキュリティ運用プラットフォームとして再定義する』を発表しました。これは非常に優れたレポートであり、多くのセキュリティチームが自覚しているか否かにかかわらず、すでに遂げている変革を反映したものです。このレポートの核心にあるのは、単純な真実の認識です。すなわち、検知だけではレジリエンスは構築できず、理解があってこそ構築されるということです。この点において、Vectra AIAIの視点とガートナーの視点は、有意義な形で一致しています。

Vectra AI の見解:攻撃レジリエンスの証明こそが SOC の望ましい成果

レジリエンスは、正しい問いに答えることから始まります。お客様がレジリエンスについて語るとき、製品やカテゴリの話はしません。「把握していること」を語ります。何かがおかしくなったその瞬間に、それを察知できているという確信です。私たちの視点でのレジリエンスとは、防御側が常に次を把握できている状態です。

  • ネットワーク上には誰と何が存在しているのか?
  • それらのエンティティはどのように振る舞っているのか?
  • どの振る舞いが危険なのか、そしてその理由は何か?
  • リスクの深刻さとは何か――そしてその理由は?
  • 他に誰または何が影響を受けるのか?
  • どのような対応を取るべきか、その方法、時期、場所は?
  • 攻撃への曝露は減少したか?
  • セキュリティ態勢は改善しているのか?
  • 組織がコンプライアンスを維持しているかどうか?

これはチェックリストではありません。思考の枠組み(メンタルモデル)です。そして、この視点からこそ NDR の役割が明確になります。Gartner のレポートも、アラート単体ではなく、コンテキスト、相関、運用上の意味へと議論の軸を移すことで、この考え方を裏付けています。

ガートナーの見解:NDRはSOCの中核プラットフォームである

Gartner は、ネットワーク異常の検知に限定された従来型 NDR が、もはや現代の環境や攻撃に適合していないことを明確に指摘しています。

ハイブリッドネットワーク、ID主導のアクセス、クラウドネイティブなワークロード、AI を活用する攻撃者。これらが前提条件を変えました。セキュリティチームはもはや「異常が起きたか?」とは問いません。代わりに、こう問いかけます。「これは何を意味するのか。どれほど深刻なのか。そして今、何をすべきなのか?」

NDR を中核的なセキュリティ運用プラットフォームとして位置づけることで、Gartner は NDR の価値が単なるアラート生成ではなく、チームが基本的な問いに迅速かつ確信を持って答える能力にあることを認めています。これは重要な違いです。

Vectra AI が同じ進化を見ているポイント

Vectra AI は、NDR がセキュリティ運用において価値を持つのは、シグナルの供給源としてではなく、「理解」の供給源として機能するからだと考えています。私たちは、NDR をサイバーリスクの意思決定エンジンとして位置づけています。AI 主導のシグナルを、いつ・どこで・どのように行動すべきかという明確な指針へと継続的に変換し、アクティブな攻撃の封じ込めや攻撃露出の低減を支援します。これにより、リーダーはコンプライアンス、レジリエンス、運用効率、そして有効性を証明する根拠を得られます。  

NDR が本来あるべき形で機能すると、チームは次を可能にします。

  • IP やセッションではなく、活動の背後にあるエンティティを特定する
  • ドメインを横断して、時間軸で振る舞いを理解する
  • リスクのある振る舞いと無害なノイズを見分ける
  • 攻撃がどのように進行するか、そして誰や何が危険にさらされているかを確認する
  • 明確さと自信を持って取るべき行動を決定する

統合された可視性、ID コンテキスト、AI 主導の分析、攻撃の進行に対する Gartner の強調点は、この見方と非常に近いものです。表現は異なりますが、目指す先は同じです。

全体像:Gartner と Vectra AI

大局的に見れば、Gartner の方向性と Vectra AI の視点は、より良い意思決定を、より速く、より少ない不確実性で行うという共通の成果に収束しています。

重点分野 ガートナーの見解 Vectra AIの見解
NDRの目的 中核的なセキュリティ運用能力 現代のサイバー攻撃に対する回復力の基盤
最も重要なこと コンテキストをアラート音量より優先する ノイズを超えた理解
可視範囲 クロスドメイン統合テレメトリー 現代的なハイブリッドネットワークの可観測性
アイデンティティの役割 攻撃追跡の中核 帰属とリスクに不可欠
AIの利用 自律的分析と相関 自動化されたトリアージと攻撃の理解
結果 より迅速で、より確信に満ちた対応 早期の行動と被曝量の低減

これは機能の横並び比較の話ではありません。現実の運用において、NDR に何を答えさせるべきかという話です。

わずかに異なる点

Gartner は、予測的・先制的な機能(予測スコアリング、影響への近接度、デセプションなど)へ市場を正しく導いています。Vectra AI もその方向性には賛同していますが、順序と信頼にやや重きを置いています。

私たちの経験では、先制的なアクションは、基盤となる理解が信頼されてこそ機能します。

  • 誰が関与しているのか
  • 何をしているのか
  • なぜそれが重要なのか
  • そして何がリスクを減らすのか

予測や自動化は、正確でリアルタイムな攻撃コンテキストに基づいてこそ力を発揮します。これは意見の対立というより、強調点の違いです。Gartner は NDR が向かうべき先を示し、Vectra AI はそこへ到達するために運用上「何が成立していなければならないか」に注力しています。

全体像

「Redefining Network Detection and Response as a Core Security Operations Platform」の最も重要な貢献は、特定の推奨事項ではありません。NDR の役割が変わったことを認めた点です。NDR は、もはやネットワークテレメトリや異常検知だけの存在ではありません。セキュリティチームが自らの環境を理解し、コンテキストに基づいてリスクを評価し、レジリエンスを測定可能な形で高める行動を取るための支援を行うものです。私たちはこの方向性に強く同意します。そしてそれは、SOC チームが本当に求め、必要としているものを反映していると考えています。理解が、自信と的確さのある行動を生み、その行動こそがレジリエンスを構築し、証明するのです。

よくある質問 (FAQ)